『努力』はレッドオーシャン?|努力コスパについて|出来れば楽して勝ちたいよね
『努力は人を裏切らない』
僕が高校受験の時に先生がよく言っていたセリフです。
ところが、ここ最近耳にする努力にまつわる言葉といえば
『努力不要論』(中野信子さん)
『大した努力をしなくても勝てる場所で、誰よりも努力しなさい』(林修さん)
『「みんな憧れていて練習したり努力すればやがてなれそうな気がする職業」っていうのはレッドオーシャンだよ。』(落合陽一さん)
ふむふむ、多様化により『努力』の定義も変わっている気がします。
本日は『努力』についてつらつら論じていきます。
『努力』の価値観が変化した平成
まず、努力と結果について考えてみましょう。
4つの事例を挙げてみます
①『大して努力をせずに、結果が得られた』
②『大して努力をせず、結果も得られなかった』
③『努力をして、結果を得た』
④『努力をしたけど、結果は得られなかった』
ざっくりこんな感じ
『努力は人を裏切らない』から読み取れるように、元来日本は『努力そのもの』に対して価値を見出し、重宝しているようにみえます。
つまり、昔の日本は4つの事例の中で③と④を重んじるわけですね。
①は結果を得られているが努力をしていないので、結果が返ってきてもダメという発想。
ところが平成末期になると、『努力』に対する別の考え方を提唱する人が増えてきました。
上記の三人の言葉が広まるように、『出来るだけ余分な努力をしない』という考え方がスタンダードになってきました。
(林修さんの場合、『努力をする場所を選べ』という考え方だと思いますが、大まかには『出来るだけ余分な努力をしない』に沿っているかなぁと思います)
ブロガー・アフィリエイト収入・YouTuberなどを批判するのも基本的にお年を召した方々なので、『お金とは汗水流して働いて得るものだ!』という価値観が平成の途中から変化してきたように感じます。
掛け算で希少価値を上げるという発想
藤原和博さんの考え方によると、100万分の1のレアカード(希少性)を自分に持たせるためには、掛け算の発想が必要とのことです。
要は100分の1の希少性あるスキルを3つ掛け合わせれば、
1/100 × 1/100 × 1/100 = 1/1000000
って感じでそれだけで100万分の1の希少性になるということです。
100万分の1ともなれば、同年代に約1人の割合になります。
これは非常に希少価値が高いですね。
もちろんいきなり100万分の1を狙わずとも、とりあえず得意な事を掛け合わせて仕事にすれば良いかなぁなんて思っています。
例えば、作曲ができてトーク力が高い人がいたとしましょう。
その人は自分の曲をとにかく色々な人に聴いてもらいたいと考えています。
しかし、SNSやライブでの宣伝だけでは鳴かず飛ばずの状態が続きます。
ある日、自分のトーク力を上手く活かせないか考えました。
そこで、YouTubeで自分のトーク番組を作り、あれこれ面白い雑談をした後エンディングで自分の曲を流してみました。
これは『作曲能力』×『トーク力』の掛け算で成せる技ではありますが、結果的に最後まで見てもらえた人には自分の歌が届くわけです。
もちろん番組のオープニングに15秒程度切り取ったサビを持ってこれば、ほぼ再生回数分聴いてもらえます。
作曲できる能力と、ある程度再生回数稼げるトーク能力の希少性は測定できませんが、仮に両方ともに『500分の1』程の希少性があるとすれば、この時点で25万分の1まで希少性を上げることができるのです。
作曲1つで25万分の1まで持っていくのは、正直かなりシンドイかなぁなんて思いますが、この発想で行けば大半の努力をすっ飛ばして辿り着けそうですね。
努力はレッドオーシャン
努力をし続けなければ勝てないフィールドというのは、結果的に競合他社がわんさかいる所になります。(みんなが挑戦したがる分野)
すると、自分のスキルを磨き続けない限り勝てる見込みはありません。
さらに厄介なことに、一度高いスキルを身につけても、みんなが挑戦したがる故に新規参入があとを絶たず、ずっと努力し続けなければならないわけです。
これって結構なコストになりますよね・・・。
そんなわけで、先ほど綴ったような掛け算の考え方で少ない努力で勝てる方法を狙ったほうが僕は良いと思う派です。
冒頭に挙げた4つの例でいうと
①『大して努力をせずに、結果が得られた』
これを自分の得意分野と掛け合わせて、いかに上手く狙っていくかが肝な気がします。
谷口 峻路