労働分配率から見る時給の話|時給¥1500欲しい人は転職か起業した方が早いです
先日に引き続き、今日も時給のお話
自分の時給に関して不満を抱いたり、上げてくれと抗議するデモを時よりSNSで見かけますが
労働分配率についてキチンと学ぶべきかなぁなんて思います。
シンプルな話ですが、その人の時給分しかお店が価値を生み出せなければ、お店は潰れます。
テナント料・水道光熱費・広告料など色々かかるので、当たり前です。
そんなわけで、本日は労働分配率から見た時給について論じてみます。
労働分配率は平均60%
まず、労働分配率とはなんぞや?ってなると思います。
Wikipedia先生によると
労働分配率 ( ろうどうぶんぱいりつ ) とは、経済学用語の一つで、企業において生産された付加価値全体のうちの、どれだけが労働者に還元されているかを示す割合。 これは「人件費÷付加価値」で算出された百分率で表す。(Wikipediaから引用)
とのことです。
※付加価値=売上総利益=売り上げ額×利益率
得意の噛み砕きで説明すると、企業(お店)が生み出した価値に対して、時給は何パーセントに当たるのか?って感じです。
そして、業種にもよりますが、労働分配率はおおよそ60%前後が理想とされています。
裏を返すと、時給1000円の人の場合
1000 ÷ 0.6 = ¥1,666
つまり、時給¥1,000の人は自分が働き続けるためには1時間あたり約¥1,666の価値(粗利益)を提供し続けなければなりません🙅♂️
これ結構きつくないか??
裏を返せば、迫り来る最低時給¥1,000のこの時代にこれだけのパフォーマンスが発揮できない人は雇ってもらえない可能性すら生まれているわけです。
経営者からすると、大した価値提供をできないバイトはお店の利益にならないので、よっぽど別の理由がない限りはさっさとクビにして1時間あたり¥1,666前後の価値提供できる人雇った方が特なので、当たり前です。
『俺は雇われている側だから大丈夫』とか思うのは、後々自分の首を締めるだけなので辞めましょう。。。
デモしてる暇あるなら自分の労働生産性上げて自営業した方が早い気がする
出典:朝日デジタル
時給¥1,500デモって結構前からありますが、時給¥1,500の場合どれだけの価値提供すれば良いのか考えてみましょう。
1500 ÷ 0.6 = ¥2,500
¥2,500ということが判明しました。
8時間労働なら、2万円に達します。
このパフォーマンスはぶっちゃけそこそこビジネススキルがないと達成できないんじゃないかなぁ?なんて思う金額です。
色々な政党が時給アップに乗り出していますが、そもそも雇用される側がこれだけのパフォーマンスが発揮できないと会社側も雇いようがないので、デモするだけ時間の無駄でしょう。
個人的には、デモする暇あるならその時間を自分のスキルアップに費やして、新たなビジネススキルを手にした方がよっぽど可能性高いと感じています。
一番手っ取り早いのは、IT関係のスキルを伸ばすことかなぁなんて思っています。
Webサイト制作でも自分の商売をサイトで宣伝できますし、ネットで依頼を受ければリモートワークも可能なので、デモで時間も体力も消耗して少ない可能性の時給¥1,500を訴え続けるよりも、よっぽど健全な判断だと思ってしまします。
あと職種によりけりですが、現代において時給¥1,500のパフォーマンス発揮できる人は、基本的に何かしらの特殊スキルを身につけているので、多分自営業できます。
時給¥1,500欲しい人は、時給¥1,500以上もらえる仕事に転職しなはれ
最後にそもそも論ですが、時給は職種によって上がりやすさ・上がりにくさが存在しています。
以前時給の上がりやすい仕事・上がりにくい仕事を考えてみたの記事でも綴りましたが、時給が上がりにくい職種において『時給を上げてくれ!!』と言われても
社会的ニーズの少ない職種であれば時給をあげようがないので、最初から時給が高い仕事に転職した方が早いと思います。
どうしても今の仕事で時給を上げたいと思うのであれば、今の仕事が歩合制で収入が変化するかを考えた方が良いと思います。
例えば飲食店においては、1時間あたり何人のお客様の対応をしたかを測定するのは困難なため、歩合制にするのは難しそうです。
配達業務も、配達する人数が決まっている以上、早く仕事を済ませて休憩時間を稼ぐことは可能ですが、1時間あたりの収入自体を増やすのは難しそうです。
結局、お金をたくさん稼ぐには、お金の仕組みのお勉強が必要なわけです。
谷口 峻路