名古屋|音楽を仕事にする方法について|音楽の仕事で平均年収超える方法を考えてみた
平成29年の日本の平均年収は432万円だそうです(国税庁参照)
これは手取り逆算すると、約325万 = 月の手取りで約27万円になります。
とりあえず月27万円以上手取りでもらってる20代の諸君は喜びましょう。
因みに月の手取り27万円を給料所得で稼ぐ場合、額面では36万円必要になります。(432万 ÷ 12ケ月=36万)
つまり給料制で時給¥1,000の場合、これを達成するには月に360時間・週休二日なら1日平均約16時間働かなければならないので、平均時給¥1,000で働いている人はさっさと諦めましょう。
さて、以前インディーズミュージシャンの演奏業がデフレ化する理由でも論じましたが、如何せんこの業界は平均単価が低いです。
でも音楽の仕事で平均年収を越えるのが無理かというと、ぶっちゃけ全然そんなことはありません。ある程度楽器以外のスキルが必要にはなりますが、僕が知る範囲でもわりと色々な方法があります。
今日はそんなお話を綴っていきます。
時給単価を上げるか権利収入を得るか
労働収入編
まずは労働収入で考えてみましょう。
冒頭で説明した通り、時給¥1,000で平均年収を超えるには1日平均約16時間労働というスーパーマンにならない限り無理(ってかそもそもそんな仕事がない)なので、時給単価を上げるしかありません。
では音楽の仕事で時給単価の高い分野は何があるでしょうか?
ハードルの低い順でざっくり上げていきたいと思います。
①楽器講師業(できればプライベートレッスン)
②楽器修理(リペア)
僕ばパッと思いつく限りこのくらい
※①楽器講師業だけ『できればプライベートレッスン』と書いてありますが、基本全て会社から仕事をいただくのではなく、自分で直接やりとりを行った方が良いです。
理由は単純に仲介業者にごっそりマージンを持っていかれるからです。
まぁその辺りは企業に所属するメリット・デメリットを考慮して個々で考えていただければ良いですが、何も考えずに所属するのは出来れば避けた方が良いでしょう。
①楽器講師業
時給単価の高い仕事の中でも、一番スタンダードな音楽の仕事はコレではないでしょうか?
僕は講師歴間も無く7年になります。
スタートが自営業でしたがスクール所属の経験もあるのでわりと差額が生まれる原因だったり仕組みについては詳しい方だと思います。
ざっくり時給の幅を考えると、¥2,000〜¥7,000あたりになります。
差額にツッコミどころ満載ですが、教室所属になるとだいたい平均時給¥2,000前後になります。
教室の家賃・機材費・広告宣伝費(教室のホームページ)・スタッフの人件費・事業拡大のための投資費用等々色々とかかるため、講師の時給はこの辺りになります。
プライベートレッスンの場合、かかる費用は広告宣伝費(工夫次第ではほぼ0円)とスタジオ代金くらいになります。
コストが全然かからないため、個人レッスンでは平均時給¥4,000〜¥5,000
ペアレッスンだと¥7,000前後まで跳ね上がります。
②楽器修理(リペア)
楽器修理は聞いた話の範囲内なので、半分予測が入りますが論じます。
以前、自宅レコーディングは時給のレバレッジが効くでも説明しましたが、修理の場合ゴールが決まっているので、効率が上がればそれに応じて時給換算が上がる仕事です。
会社所属の場合固定給が多いですが、自分でサイト作るなりSNSでリペアしている様子の動画載せるなり広告宣伝して個人で顧客を獲得した場合、時給が跳ね上がると思います。
『音』そのものを奏でていないため、音楽の仕事感が若干薄れるかもしれませんが、自分の楽器に携わりながら高時給の仕事ができるならそれでも構わないという方はトライしてみてはいかがでしょうか
③リトミック
これは半分僕のポジショントークになりますが、音楽技術以外のスキルが問われる仕事の単価は基本的には上がります。
リトミックは主にデイサービス施設で行われる音楽療育をさしますが、単純に楽器演奏が出来るだけだと全く成り立ちません。
僕の場合、まずピアノで童謡ソングを演奏できるくらいまでは練習しました。
そして、リトミックに必要な機材を揃え(経費)それを使った方法を調べて実践していきました。
この時点で必要なのは、必要な機材を揃える情報収集力と、現場で行う企画力です。
また、発達障がいのある子どもたち向けのため、まず子ども達と接するスキルが求められます。
さらに、発達障がいを持っているため、普段接している方とは異なる反応をされたり突発的な行動を取ることがしばしばあるため、その都度対応する能力も問われます。
と言うことで、全く関わったことがない人が参入するのは少々ハードルが高いと思われますが、純粋にできる人が少ない分野は単価が上がるヒントが詰まっている気はします。
上記の①〜③で可能なものを組み合わせて、手取りで平均時給¥3,000あたりまで持っていければ27万円を稼ぐのに90時間で済みます。
これなら平均年収超えるのも可能になりますね。
権利収入編
続きまして権利収入で考えてみます。
権利収入は文字通り権利を持つ人に収入が入る仕組みです。
音楽をやっている人に対し説明する時に一番伝わりやすいのが『印税』
作詞作曲者にチャリンチャリン入ってくるお金のことですね。
これを元に収入を増やしてください!
と、言いたいところですが、音楽がサブスク化した現代これで収益の土台を作るのは至難の業でしょう。
では、他にはどんな方法が考えられるでしょうか?
簡単に予想つくかもしれませんが、YouTubeやブログ関係でも権利収入を作るのは可能です。
今更と感じるかもしれませんが、カバー動画や踊ってみた系の動画はまだまだ需要あります。
ギターが上手な方は、ギターだけでバッキング・メロ・ソロ全て演奏したカバー動画とかもカッコいいのではないでしょうか?
こちらは印税とは違い広告収入になりますが、自分で作ったコンテンツに働いてもらう仕組みという点では共通しています。
つまり、自分が働いていない時にも価値提供をしてくれるのですね。
ミュージシャン気質の方からすると煙たいかもしれませんが、観察している限り音楽を演奏する仕事で青天井(無制限)に収入を伸ばす方法ってぶっちゃけコンテンツ発信くらいです。
夢の印税生活は時代がつくった産物にすぎません。
社会から見た音楽がサブスク化した以上、方法を切り替えていかないと難しいでしょうね。
ということで、色々な方に見てもらえるよう工夫した楽器演奏コンテンツの発信が、音楽で平均年収を超える一つ目の方法かと思います。
以上、今回は音楽の仕事で平均年収を超える方法の記事でした。
音楽を仕事にしたい方の参考になっていただければ幸いです。
谷口 峻路