絶対音感がある発達障がい者と音痴の健常者 ~発達障がいの基準とは~
絶対音感がある発達障がい者と音痴の健常者 ~発達障がいの基準とは~
最近発達障がいのある子どものAI時代の仕事についていろいろと調べていますが、今回は発達障がいの基準について考えてみました。
発達障がいとは
文部科学省による発達障がいの定義はこちら
発達障害とは、発達障害者支援法には「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するものとして政令で定めるもの」と定義されています。 |
ちょっとわかりにくいですが、幼少期に発生した『自閉症・アスペルガー症候群・ADHD』などに分類される脳機能の障害ということを指していますね。
自閉症・アスペルガー症候群・ADHDそれぞれの定義も一緒に載せます。
①他人との社会的関係の形成の困難さ②言葉の発達の遅れ③興味や関心が狭く特定のものにこだわることを特徴とする行動の障害
ADHDとは、年齢あるいは発達に不釣り合いな注意力、及び/又は衝動性、多動性を特徴とする行動の障害で、社会的な活動や学業の機能に支障をきたすものである。
発達障がいの定義は社会で変わる?
上記の定義を見ると、集団行動がとれる社会性・コミュニケーション能力・国が定めた教科に沿った学力がおおよその基準になっていると思います。
でもそれは今の社会が「対人関係を上手くこなせること」を重視しているから、基準を満たさないと「発達障がい」とされるわけで、例えば農作物を育てて自給自足の生活をしていた社会では「発達障がい」ではなかったのだと思います。
つまり基準は社会にあり、社会が変われば発達障がいの定義も変わるのだと考えられます。
そう考えると随分曖昧なものだなぁと思ってしまいます。
口笛が含まれる言語もある
言語には口笛が含まれるものもあります。
口笛を使った「シルボ」
なんとも芸術的な言語ですね。
この言語は我々日本人からすると『言語』ではなく『音色』として認知すると思います。
そして、音程を操り会話をしているのです。
タイトルの話題に戻りますが、発達障がいの子どもの中には、絶対音感を持つ子が健常児よりも多いとの報告がされています。
聴覚過敏や視覚過敏の比率が高いためです。
また、言語障害(言語の適切な理解と表現が困難な状態)を持つ子もいます。
では、もし『シルボ』のように音程のある言語が基本の世界だったらどうでしょう?
『ドーミーソー』=『こんにちは』
『ミーソードー』=『さようなら』
のように、音で会話が成り立つ世界を想像してみてください。
するとこの世界においては
音痴の人は会話できない=障害がある
絶対音感がある人=上手に会話ができる
となっていたかもしれません。
少々乱暴な論理ではありますが、極論こうなります。
見方を少し変えるだけで、発達障がいに対する考え方は変わると思います。
『発達障がい』という言葉のワードだけだと、マイナスなイメージでとる人も多いと思いますが、発想の転換になっていただければ幸いです。